コォリレイションズ/アシュラ
correlations/Ashra

1.ice train
2.club cannibal
3.oasis
4.bamboo sands
5.morgana da capo
6.pas de trois
7.phantasus

1979年作

 アシュラがバンドになった。ハラルド・グロスコフ(ドラムス&パーカッション)、ルッツ・ウルリヒ(ギター、ストリング・シンセ、ピアノ&メロトロン)、マニュエル・ゲッチング(エレクトリック・ギター、シンセ)のメンバーである。もちろん、人数は増えてもマニュエル・ゲッチングのソロ・プロジェクトという側面は変わらないが、「インヴェンション・フォー・エレクトリック・ギター」以降独りで築き上げてきた世界観を大きく変えることになった作品だと思う。70年代前半に一世を風靡したプログレシブ・ロックの衰退、パンクの嵐、ニューウエーブの台頭。そんな世の中の風を受けながら、アシュラも音楽実験を試みたということなのだろうか。

 ダイナミックなドラミングの上にツイン・リードギターという典型的なロック形式の「ice train」、ラテンのリズムの「pas de trois」などひとつの枠に収まらないバラエティのある楽曲でアルバムは構成されている。資料によれば当時はまったく評価されなかったらしいが、今聴いても何となく分かるような気がする。一体何がやりたいのか、それが見えない。でも、一曲、一曲は面白いと思う。特に私は当時このアルバムのラスト曲「phantasus」を繰り返し繰り返し聴いていた。というのも、当時の私のお気に入りのNHK-FMの「クロスオーバー・イレブン」でオンエアされたものをたまたま録音していたのだ。アシュラというバンドのファンタザスという曲。情報はこれだけだった。当時は気がつけばこのアシュラというバンドのレコードを探したものだ。でも、ほとんど見つけられなかった。おそらく、店頭にさえ出ていなかったのではないだろうか。

 「phantasus」はギターのメロディーがキャッチーで本当に良い曲だと思う。今でも大好きである。でも、マニュエルゲッチングという音楽家の全貌を知った今ではこの曲はどう考えても彼の異色作であると言わざるをえない。悪いと言っているのではない。とても良い曲なのだ。だが、異色作。

評価:B(手応えのある快作品)
( Hideyuki Oba.2004.11.9)
Manuel Gottsching/electric guitar

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