ドゥ・ゼイ・ハート/ブランドX |
||||||||
![]() |
1.Noddy Goes To Sweden 2.Voidarama 3.Act of Will 4.Fragile! 5.Cambodia 6.Triumphant Limp 7.D. M. Z. 1980年作 |
|||||||
やはり、私にとってはこのアルバムと次作の「Is There Anything About?」がブランドXのサウンドである。この作品が発売された時期にリアルタイムで聴いたと言うことが自分にとって一番大きい要素になっているのだろう。 この時期のブランドXはフィル・コリンズ、ジョン・ギブリン、ロビン・ラムリーのコマーシャル派とパーシー・ジョーンズ、ピーター・ロビンソン、マイケル・クラーク、モーリス・パートのシリアス派にわかれていたとある解説に書かれてあったが、このアルバムのまとめ方を見ると、ブリティシュ・ロックの土台の上にしっかりと統一されたように感じる。 ダークである、陰鬱である、ヘヴィーである、ロックである。ブリティッシュ・ロックからのジャズへのアプローチがジャズ・ロックなのだ。だからその音楽のベースはロックでなければならないのだ。本来ジャズ・ロックには光はない(私の持論) 。暗闇の中でビートを叩き出し、暗闇の中からメロディーが生まれるのだ。だから、その意味で言えばどこからどう聴いてもこのアルバムはジャズ・ロックなのである。 ブランドXのファースト・アルバムの中の「ニュークリア・バーン」でブランドXとプリズムの類似性を発見したが、この作品の2曲目「Voidarama」などで「キリン」や「トチカ」時代の渡辺香津美のサウンドとの共通性が感じられる。ジョン・グッドソールと渡辺香津美のギター・ワークやサウンド作りの面でその共通部分が顔をのぞかせる。ほんの少しではあるがイギリスと日本のジャズ・ロックが交わっている部分を発見するのもおもしろい。
[HOME][MonthlyKEPY][LIVE][DISK][Comments][Backnumber][Brand X] |
||||||||