冥府宮からの脱出/グローブシュニット
Grobschnitt/ Grobschitt

1.人類を苦笑する交響曲(Symphony)
 a.イントロダクション(introduction)
 b.モデュレーション(modulation)
 c.ヴァリエーション(variation)
 d.ファイナーレ(finale)
2.冥府宮からの脱出(Travelling)
3.恍惚の鳩(woderful Music)
4.鮮烈な未来への旅路(Sun Trip)
 a.オリーヴの山にて(Am Oelberg--Mount of Olives)
 b.オン・ザ・ウエイ(on the way)
 c.戦場(battlefield)
 d.新時代(new era)

BONUS TRACK
5.シンフォニー(ライヴ・ヴァージョン)
(Die sinfonie--Live at Volkspark,Hagen,
Germany,Septemper 1971)

1972年作

 ジャーマン・ロック(プログレ)について、私の印象ではタンジャリンドリーム、クラフトワークを初めとする、テクノポップであったが、今回紹介するグロープシュニットや、ノヴァリス、ジェーンなど叙情的な音もあることを知った。グロープシュニットは最近になってMSIからCD化され発売されている。以前はブレイン・レーベル(日本ではテイチクが権利を得ていた)からLP版として発売されていた。

 本作は1972年に発表になった彼らのデビュー・アルバムである。日本名は『冥府宮からの脱出』(原題は単なる"Grobschnitt")で、ジャンル的にはシンフォ系になるらしい。マーキーの本では「ファーストの時点ではアングラ的な暗さを感じるサウンド」と評されていたが、一度聞いてみて欲しい。かなりの名盤であることがわかると思う。トップは組曲である"Symphony"、最初になんじゃ、これ、と思わす、コーラスがあり、すぐに流れるようなシンフォニックロックが展開していく。その後2曲め以降、やや暗い部分もあるとはいえ、しっかり作られているな、と感じさせる。ドラマーのエロックがリーダーでヴォーカルも担当している。その声は個性的だが、慣れてしまえば、そう聞き苦しくはない。CDでは最後に"Symphony"のライヴ・バージョンがおまけとしてついてくる。これの挿入にエロックのドラムソロが入っている。かれらのアルバムは全部で13枚ある。彼らのアルバムを全部聞いたわけではないが、6枚目の"Merry-Go-Round(79)"まではいいらしい。これから、2枚目の"Ballermann(74)"や3枚目の"Jumbo(75)"がCDで再発にならないかと、期待しているのだが。。。

グローブシュニット・アルバム・ディスコグラフィー

1.Grobschnitt(72)
2.Ballermann(74)
3.Jumbo(75)
4.Rockpommel's Land(77)
5.solar Music-Live(78)
6.Merry-Go-Round(79)
7.Volle Molle(80)
8.Illegal(81)
9.Razzia(82)
10.Kinderund Narren(84)
11.Sonnentanz(85)
12.Fantasten(87)
13.Last Prty(89)
JOACHIM EHRIG(EROC);electronic effects, drums, percussion
AXELHARLOS(FELIX);drums, percussion
STEFAN DANIELAK;rhythm guitar, vocals
BERNHARD UHLEMANN(BAER);bass, flute,percussion
GERD-OTTO KUEHN(LOUP);leadguitar
HERMANN QUETTING(QUECKSILBER);organ,piano,spinet,percussion
評価:A(名盤と呼べる傑作品)
( ゲスト・ライター 高野 2002.8.18)

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