永遠の序曲/カンサス |
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side-A 1. Carry on Wayward Son 2. The Wall 3. What's On My Mind 4. Miracles Out of Nowhere side-B 1. Opus Insert 2. Question of My Childhood 3. Cheyenne Anthem 4. Magnum Opu 1976年作 |
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様々な意見はあるだろうが、カンサスが世の中で大きく認知されることになった記念すべきアルバム、それはこの「永遠の序曲-Leftoverture」である。何といっても1曲目の「伝承-Carry on Wayward Son」はシングル・カットされ大ヒットした作品である。1990年代にイングウエイ・マルムスティーンやドリーム・シアターにカバーされていることから分かるが、とにかく文句なしに良い曲なのである。アルバム全体としてもこなれているというか、洗練されたというか、非常にまとまりも良いのである。私が前作までのところで書いた2面性という部分はある意味ではプログレ的でプログレ・ファンに受け入れられる面と受け入れられない面がはっきり分かれているので、アルバムすべての作品が気に入っている訳ではないことを意味していた。良い曲はめちゃくちゃ良いのだが、そうじゃない曲もある。しかし、このアルバムではひとつの方向で気持ちよく作品が展開されているのである。アルバムをひとつの作品として見るならば、やはりかなりの完成度であるといえるだろう。 |
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Kerry Livgren - Guitar, Keyboards Steve Walsh - Organ, Synthesizer, Piano, Keyboards, Vocals, Vocals (bckgr), Vibraphone Phil Ehart - Percussion, Drums Dave Hope - Bass, Guitar (Bass) Toye LaRocca - Vocals Cheryl Norman - Vocals Robbie Steinhardt - Violin, Viola, Vocals, Vocals (bckgr) Rich Williams - Guitar |
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評価:A(名盤と呼べる傑作品) ( 大庭英亨 2002.9.8) |
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200万枚を超す大ヒット(一説には300万枚)となった出世作。基本線は前作から変わらないものの、ギターが前面に出てきていて、楽曲もコンパクト、キャッチーな感じになっている、そこらへんがヒットの理由かもしれません。コーラスも洗練されて気持ちよく進歩しているし、生ピアノやアコーステックギターも効果的に使われていたり、どの曲にも必ずシンフォニックなフレイバーを振り掛けてあるなどアレンジ面でかなり成長した感じがするのですが、その分プログレ度が少なくなったようです。しかしアルバム最後の大作「マグナム・オーパス」はそんな気持ちをどこかに吹き飛ばしてしまうような組曲形式のプログレファンが泣いて喜ぶような作品。この曲は本編には採用されなかった曲やフレーズを持ち寄って一つの組曲にまとめ上げたもので、サビやキメを連続させて目まぐるしく展開する構成になっています(この曲は転調・テーマ変化の感じがかなりプログレ的でクオリティー高い)。他にもシングルヒットした1曲目「キャリー・オン・ウェイワード・サン」(カンサスは1曲目に必ずシングル狙いの一番良い曲を持って来る傾向があります)や叙情的なバラード「ザ・ウォール」、バイオリン・ハモンドオルガンが大活躍する「ミラクルズ・アウト・オブ・ノーホェア」(この曲はかなりシンフォニックな名曲です)、エレキギターがほとんど入らないキーボードロックバラード「チェイニー・アンセム」、と全体的に曲のクオリティーが高く捨て曲が全くありません。 |
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評価:A(名盤と呼べる傑作品) (ダーリンちゃん2002.9.8) |
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