イン・ザ・ラスト・リゾート/プリズム |
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1.MAZE 2.Napoli 3.Beyond the night 4.HELICOID 5Under the Star light 6.Phenix Island~Restore the woods~ 7.SAY YOU WANT ME 8Cool Water 2001年作 |
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和田アキラ、木村万作、岡田治郎。この三人が2001年のプリズムである。昨年、和田アキラはアラン・ホールズワースがやったように往年のジャズの名曲をカバーしたソロ・アルバムを出した。そのアルバム・ジャケットに写っている和田アキラの顔写真を見て、随分と老けたなぁ、と感じていた。こんなことを言うと和田さんに失礼かもしれないが、もうプリズムはやらないかも知れないなぁ、と思ってしまった。プリズムという音楽にはエネルギーが必要なのだ。私はその顔写真に、穏やかな中にも少し枯れたモノを感じていたのだ。しかし、である。2001年、プリズムは新作アルバムを発表したのだ。ジャケットのデザインはあの第一期プリズムが持っていた白と青のコントラスが美しいリゾートの風景写真にとても近い。そのタイトルは「イン・ザ・ラスト・リゾート」。プリズムは最後の楽園で何を演奏しているのだろうか。私がこの作品から感じ取ったのは開き直りと新しいエネルギーである。やっぱりプリズムは白と青のイメージなのだ。開き直りというのは原点に返ろうということにも通じる。切れのある力強いサウンドに、こころに刺さるメロディーと心地よいスピード感。和田アキラのギター・ワークは全く衰えることを知らず、伸び伸びと歌い、全力で疾走する。これがプリズムの作り出したジャズ・ロックの世界観なのだ。暗闇で作られたサウンドではなく、様々なニュアンスを持った太陽の光を浴びながら、ここでのサウンドは作られているように感じる。プリズムの音楽は前進しているのか、プログレスしているのか、ここではそんな愚問は全く意味をなさないのだ。今現在、プリズムというバンドが新しいエネルギーを携えてアルバムを発表し、私たちの前に届けてくれた。この事がなによりうれしく、素晴らしいことなのだ。2001年、プリズムは再び原点に返り、新たなる音楽の旅に出たのである。(拍手)
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