プリズマニア/プリズム

Prismania/PRISM

1.Take off 2.morning light(re-make) 3.F.L.B 4.I need you 5.Karma 6.Open the other box 7.Memory of the moment 8.Back street jive 9.Come on 10.Upside down 11.Unfogetable


1997年

 1997年、プリズムがデビューして20年が経った。その20周年記念として過去のいろんな作品が再発された。それに合わせて、新曲2曲とモーニングライトのリメイク、そして過去の4作品「サプライズ」「コミュニティー・イリュージョン」「ドリ−ミン」「ザ・サイレンス・ザ・モーション」から選曲された全11曲でまとめられたベスト・アルバムが「プリズマニア」である。現在、プリズムの初期の作品のほとんどが廃盤状態で手に入れることが困難である。プリズムという日本の最高にかっこいいグループをもっと多くの人々に知ってもらいたいと願っているのに、これは本当に残念なことなのだ。そういう意味でいえば、初期プリズムのほんの一部であるが、このアルバムでそれを聴くことができるというのはとても貴重なことなのだ。これは初期プリズムを知らない人にはうってつけの作品である。まだ廃盤にはなってないので今すぐお店に買いに行こう。

 今さらプリズムの曲の解説をしてもしょうがないが、特にこの中から私のお勧めを言わせてもらえば、まず、”モーニングライト”のリメイクである。やっぱり、名曲中の名曲はどうアレンジされてもかっこいい。20年経ってもその魅力は十分である。そして、”カルマ(Karma)”。ライブ盤でも必ず演奏されている名曲であるが、スタジオ録音でのサウンドをきちんと聴いておくべきだと思う。この録音が基本なのだ。そして、よりプログレシブ・ロックとしてプリズムが歩みだしたアルバム「コミュニティー・イリュージョン」からの2曲”Open the other box””Memory of the moment”の変拍子がプログレ心をくすぐる。「ザ・サイレンス・ザ・モーション」からの”Come on”もいい。CNNヘッドラインのテーマ・ソングとしても有名である。ポップでキャッチーなメロディーと和田アキラの攻撃的でスピード感あふれるサウンドがきもちいい。そして、最後を締めくくるハートフルでドラマチックなプリズムならではのメロディーで歌い上げる”Unfogetable”。エンデイングに最もふさわしい感動作である。ま、ベスト・アルバムなのでみんないい曲ばかり。あらためてプリズムというバンドの懐の深さを実感できる作品である。

プリズム
和田アキラ / ギター
渡辺健 / ベース
木村万作 / ドラム

評価:A(名盤と呼べる傑作品)

(Hideyuki Oba 2001.3.11)
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