SMPT:E/トランスアトランティック

SMPT:E/Transatlantic

1.All Of The Above 2.We All Need Some Light 3.Mystery Train 4.My New World 5.In Held (Twas) In I


2000年作

2000年最大のスーパーグループと言えるのがこの「トランスアトランティク」である。私はそう断言する。ジョン・ウエットンがカール・パーマーとバンドを組もうが、世紀末クリムゾンがアルバムを発表しようが、ボジオ・レビン・スティーブンスが第2弾のセッション作品を出そうが関係ありません。トランスアトランティクは今を時めくプログレッシブロックの勇者が、その志を更に上昇させようとして集結したプロジェクトで、過去の栄光にしがみついた商業主義的ユニットとは完全に別物である。
R.ストルト、N.モーズ、M.ポートノイ、P.トレワヴァスの今を時めく4人が生み出すサウンドは強烈で、ダイナミックかつキャッチー。その雄大さはフラワーキングスに匹敵し、テクニカルなリズムはドリームシアターに肉迫する。キーボードサウンドは往年のプログレファンをも唸らせる凝ったサウンドクリエィションで、キャッチーなメロディー&コーラスはどこかブリット・ポップを想像させる。フラワーキングスが開拓した新しいプログレフィールドを更に押し進めたような好作品となっている。
全5曲のうち3曲が15分を越える大作(なんと1曲目から30分の超大作)なのであるが、全く飽きさせない。聞き込めば聞き込む程新しい発見がある。もちろんテクニックも超一流。経験も申し分ない。悪い訳がないのである。仕掛人はロイネ・ストルト&ニール・モーズだと思われるが、彼らのここ最近の精力的な活動にはほとほと感服させられる。ここで得た成果をそれぞれ自分達のバンドに持ち帰り、さらに進化した新作を次々に発表してくれることを希望して超A評価与えましょう。ちなみに、早速フラワーキングスおよびスポックス・ビアードの新作がこのほど相次いでリリースされました。トランスアトランティクのセカンドアルバムもスケジュールが合いしだい制作にかかるとのことで、ますます目が離せないのであった。

評価:超A(滅多に出ない超傑作品)
( ダーリンちゃん.2000.9.9)

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