パトリモニオ/トリオ

Patrimonio/Tryo

1.Valparaiso Psicodelico 2.Juegos 3.Puertos 4.Marina 5.CAMINO 6.CONTRASTES 7.RECUADROS 8.ESTUDIO 9.DANZA DEL FUROR 10.JUSTICIA 11.GRIETA 12.EPILOGO


2000年作

「トリオ」はチリの新人バンドで現在までに3枚の作品を発表している。1996に「TRYO」でデビュー。1998年にスタジオ&ライブ構成の「Crudo」を発表。本作品は最新作である3枚目である。中心人物はギターとベースのコルテッツ兄弟である。この2人にドラムのフェリックスを加えた3人が「TRYO」であり、まさしくロックの最小単位で最大限のプログレッシブロックを展開している。「TRYO」には2つの顔があり、1つは「アコースティクギター、チェロ、パーカッシヨンによる呪術的かつ静謐な演奏をするバンド」。もうひとつは、「REDクリムゾンを彷佛とさせるヘビー&ハードリフを多用した演奏をするバンド」である。
トータルなイメージはアネクドテンに近いものがある(メロトロンは使ってませんが...)が、私としては、はっきり2つの側面に切り分けた分TRYOに軍配を上げたくなるのが本音である。なぜならアコ−スティクパ−トにおける呪術的な雰囲気はまさにTRYOの本領発揮と言った感じで、木琴、チェロ、アコギの3本で最大限にジャズロックしてこのバンドの本当の魅力を表現しているのに加え、アネクドテンから更に一歩進んでデシプリンクリムゾンの領域にまで進んだクリムゾンフォロワーはあまり類を見ないからである。ハードな演奏はあくまでハード&ヘビーに、静謐な演奏はあくまで呪術的に徹底した姿勢はすばらしいもので、本家本元の最新作よりも魅力を感じてしまうのは私だけではありますまい。ということで、TRYOの最新作はクリムゾンフォロワーとして超一級品のお勧め作品なのである。

Ismael Cortez : g
Francisco Cortez : b,cello
Felix Carbone : dr,per


評価:A(名盤と呼べる傑作品)
( ダーリンちゃん.2000.8.12)

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