73’四人囃子/四人囃子 |
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1 おまつり(やっぱりおまつりのある街へ行ったら泣いてしまった) 2 空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ 3 中村君の作った曲 4 一触即発 1978年作 |
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1973年、8月21日、六本木・俳優座での演奏をおさめたライブ・アルバムである。73年と言えば、まだ四人囃子が正式にアルバム・デビューを果たす前の時期である。当時のメンバーの年齢は19歳。音楽に夢を求める若者たちの熱いエネルギーが充満している。ここに収録されている曲目をみると、この時期にすでにファースト・アルバム、その後すぐ発売になるシングルに入っている曲が完成されているのに気がつく。しかも、基本的なアレンジもほとんど変わっていない。彼らはアマチュアの時点で、ひとつ頭を抜け出した実力を身につけていたのである。楽曲の素晴らしさ、高いレベルの演奏力、どちらもまったく文句が付けられない。当時、彼らがプロとしてデビューしてゆくのは当然の流れであったろうと思う。 日本のロック黎明期、この日本にまだロックという音楽が誕生したばかりの時代の中で、何ものにも囚われることなく、自由に羽ばたいている姿が感動的である。おそらく、ハード・ロックとかプログレシブ・ロックとかそんなことを気にして音楽をやっていたのではないと思う。やりたい音楽をただやりたいままやっている。ここでの演奏を聴いていると、本当に1973年の19歳の日本人がやっているのかと疑いたくなるほど、堂々と揺るぎない安定感が感じられる。これはアマチュアの演奏ではない。自分が19歳の時に何をしていたのかふり返るとほんとに情けなくなってしまうが、この19歳の若者たちは日本のロックの先頭を走ろうとしているのである。道のない所に道を作ることほど難しいことはない。でも彼らはそれをやろうとしていたのだ。 |
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DAIJI OKAI (Drums) HIDEMI SAKASITA (Keyboard) KATSUTOSHI MORIZONO (Guitar & Vocal) SHINICHI NAKAMURA (Bass) |
評価:B+α(手応えのある快作品) ( 大庭英亨 2002.11.10) |
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