包/四人囃子
Bao/Yoninbayashi

1、眠たそうな朝には
2、君はeasy
3、Sweet Lover Song
4、ビギニング
5、MONGOLOID-TREK
6、機械じかけのラム
7、モロッカン ダミーズ
8、ファランドールみたいに
9、クリスタル ボム
10、Vuoren Huippu

1978年作

 この四人囃子の4THアルバムに関して、現在のプログレシブ・ロックの視点で語ろうとすることは、かなり難しい作業である。この作品はエレクトロニクスを導入したことで、サウンドがスペイシーで大きく空間を作るような方向に進んでいるが、それはわれわれが考えるプログレ的な方向性とは違っている。当時、日本にはゴダイゴというスター・バンドがいたが、それとかなり似たサウンドと考えてもらって良い。テクニカルな演奏技術に裏打ちされたサウンドはある意味ではプログレシブと呼べる音楽姿勢を示していた。それはゴダイゴも同じである。ゴダイゴと四人囃子の何が違ったかのかといえば、サウンドの方向性というよりも、楽曲自体の違い、メロディーであり、歌詞の内容である。ゴダイゴは非常にポピュラーな人気を獲得したが、彼らはインストゥルメンタルで高度な演奏を武器にしたプログレシブな部分とキャッチーでわかりやすい歌モノの曲を巧みに織り交ぜながら、独自の世界観を作って成功した。四人囃子はその辺で世の中と上手く共感できるサウンドに作り上げられなかったように思う。今聴いてもどこか中途半端な感じがしてしまう。新しい音楽を模索していたのだろうが、当時どういう指向のファンが四人囃子を応援していたのか上手くつかめない。初期の四人囃子の世界を愛していたファンはがっかりしたことは間違いないと思う。

MITSURU-SATO:
Vocals. E ・ Guitars. A・ Guitar. 12 Strings A・Guitar. MASAHIDE-SAKUMA :
Back ground vocals. E・Basses. Fletless Bass. E ・ Guitar . 12 Strings A・Guitar. Synthesizers. Recorder. Marimba. HIDEMl-SAKASHITA:
Vocals. Steinway Piano. Hammond Organ. Fender Rhodes. Strings . Synthesizers. Ac
cordion . Clavinet.
DAIJI -OKAI:
Back ground vocals. Ludwig Drums. Tama Drums. Tama Octaban. Other Percussions. Synthesized Talking Percussion. Modurated Voice. S.E.          
評価:D(聴きたい人はどうぞの並作品)
( 大庭英亨 2002.11.10)

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